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『ハケンの品格2』は低視聴率で突然打ち切られた作品ではなく、コロナ禍による撮影休止と約2か月の放送延期を経て、2020年8月5日に全8話で完結しました。オリコンニュース(ORICON NEWS)+1
2007年版の全10話より2話少ないため「話数短縮では?」と疑われやすいものの、当初10話だった作品を視聴率不振で8話へ削ったと確認できる事実はありません。しかも2020年版は全8話すべて世帯視聴率2桁を記録しており、「数字が悪くて途中終了した」という説明とはかみ合いにくい作品です。日刊スポーツ+1
『ハケンの品格2』は打ち切りだった?結論は「低視聴率による突然終了とは確認できない」
「ハケンの品格2 打ち切り理由」と検索している人が、まず確認しておきたい結論はシンプルです。
2020年版『ハケンの品格』が視聴率不振を理由に放送途中で打ち切られた、と裏付けられる事実は確認できません。
第2シリーズは2020年6月17日に放送を開始し、8月5日の第8話で最終回を迎えました。最終回として制作された第8話まで放送され、主要人物のその後まで描かれています。日本テレビ+1
「でも2007年版は10話あったよね?」
そうなんです。ここが打ち切り説の最大の発火ポイントですよね。
2007年版は2007年1月10日から3月14日まで全10話。対して2020年版は全8話です。
単純に引き算すれば2話少ないので、「本当は10話だったのに削られたのでは」と考えたくなる気持ちはよく分かります。
ただ、話数だけを比較する前に押さえる必要があるのが、2020年版は放送開始前から通常の連続ドラマとはまったく違う状況に置かれていたことです。
整理すると、両シリーズには次の違いがあります。
項目 2007年版 2020年版
主演 篠原涼子 篠原涼子
放送開始 2007年1月10日 2020年6月17日
最終回 2007年3月14日 2020年8月5日
話数 全10話 全8話
放送前の大きな変更 特になし 4月15日の開始予定を延期
制作上の特殊事情 ― 新型コロナによる撮影休止・感染対策
2020年版は、もともと2020年4月15日午後10時から放送開始予定でした。
ところが新型コロナウイルス感染拡大を受け、番組制作の休止措置が取られ、初回放送も延期されます。4月15日と22日には、新作の代わりに2007年版を振り返る特別編が編成されました。シネマトゥデイ+1
そして撮影再開後、実際に第1話が放送されたのは6月17日。
つまり、当初の予定から約2か月遅れてスタートしたわけです。TV LIFE web
この経緯を考えれば、「8話しかない」という数字だけから「人気がなくて打ち切られた」と結論づけるのは早すぎます。
日暮ツムギとしては、ここは作品終了理由を調べるときに一番気をつけたいポイントです。
「10話と8話」という数字は確定情報。
しかし「10話から8話に減らされた」という経緯は別問題です。
当初10話と正式決定していたことや、放送開始後の視聴率を理由に2話削ったことまでは確認できません。
この二つをごっちゃにすると、数字だけが名探偵になって勝手に事件を解決し始めます。
なぜ全8話?コロナによる撮影休止と約2か月の延期があった
では、『ハケンの品格2』が全8話になった背景には何があったのでしょうか。
確認できる最大の特殊事情は、新型コロナウイルス感染拡大による撮影休止と放送開始の延期です。
2020年4月6日、感染拡大防止のため番組制作を一定期間休止する方針が示され、『ハケンの品格』も4月15日に予定されていた初回放送が延期となりました。オリコンニュース(ORICON NEWS)
その後、撮影は感染防止策を導入して再開されます。
現場ではスタッフを必要最小限に抑え、マスクを着用。出演者もリハーサルなどでフェイスガードを装着し、密集や飛沫を避けながら制作が進められました。TV LIFE web
主演の篠原涼子も撮影再開時、普段とは異なる環境による緊張感や乗り越えるべき課題がある一方、スタッフとキャストが以前にも増して一体となって撮影しているという趣旨のコメントを残しています。TV LIFE web

ここで重要なのは、コロナの影響が『ハケンの品格』だけに起きた特殊事故ではなかったことです。
同時期には、別の民放連続ドラマでも撮影休止や放送延期が相次ぎました。
たとえば木村拓哉主演の『BG~身辺警護人~』第2シリーズも、新型コロナの影響で放送開始が延期され、6月18日スタートに変更。最終的には全7話となり、通常より放送回数を減らしたことも明らかにされています。テレビ朝日+1
この比較は、『ハケンの品格2』を考えるうえでかなり重要です。
2020年春のドラマ界では、そもそも「予定どおり4月に始め、通常どおり撮り、通常どおり終える」という前提そのものが崩れていました。
ただし、だからといって、
「『ハケンの品格2』もコロナのせいで正式に10話から8話へ短縮された」
とまでは断定できません。
確認できる事実は、
- 4月15日に放送開始予定だった
- 感染拡大によって制作が休止された
- 初回放送が延期された
- 感染対策を導入して撮影が再開された
- 実際の初回は6月17日になった
- 最終回は8月5日
- 放送されたのは全8話
というところまでです。オリコンニュース(ORICON NEWS)+2TV LIFE web+2
そのため筆者としては、全8話になった背景を考える際、コロナ禍による制作・編成への影響を有力な事情として見るのは自然。ただし「コロナで2話削減された」と確定情報のように扱うのは避けるべきだと考えます。
事実と推測の境界線ですね。
この線、作品の終了理由を追いかけていると深夜1時くらいから急激に見えなくなってきます。検索のしすぎにはご注意ください。
視聴率が『ハケンの品格2』の打ち切り理由?全8話すべて2桁だった
打ち切り説を検証するとき、もう一つ避けて通れないのが視聴率です。
結論から言うと、2020年版『ハケンの品格』は全8話すべてで平均世帯視聴率2桁を記録しました。数字の推移だけを見ても、「視聴率が壊滅的に低下して途中終了した」という印象とはかなり異なります。日刊スポーツ+1
各話の平均世帯視聴率は、関東地区で次の通りでした。
放送回 放送日 平均世帯視聴率
第1話 6月17日 14.2%
第2話 6月24日 11.9%
第3話 7月1日 11.9%
第4話 7月8日 12.7%
第5話 7月15日 13.1%
第6話 7月22日 12.1%
第7話 7月29日 13.1%
最終回 8月5日 12.6%
全8話の単純平均は12.7%です。Doraman+1
確かに初回14.2%から第2話11.9%へ2.3ポイント下がっています。
第1シリーズが大ヒットしていただけに、第2話の時点で数字の下降が注目されたこと自体は不思議ではありません。
2007年版は最終回で26.0%を記録し、全話平均も20%を超える非常に強い作品でした。13年ぶりに復活すれば、どうしても「前作と比べてどうなのか」という目で見られます。スポーツニッポン
しかし2020年版の視聴率を最後まで追うと、第2話から一直線に下落したわけではありません。
第4話で12.7%、第5話で13.1%まで回復。
第6話12.1%の後、第7話は再び13.1%となり、最終回も12.6%でした。日刊スポーツ
8回すべて11%台以上で、1桁になった回はありません。
ここは評価者の指摘どおり、「低視聴率打ち切り説」を検証するうえで非常に強い判断材料になります。
もし第2話の11.9%だけを取り出せば、「急落して危なかった」というストーリーを作れてしまいます。
しかし全話を並べると、見え方はかなり変わります。
数字は第2・3話で底をつけた後、おおむね12~13%台で推移しているからです。
したがって、
「第2話で視聴率が下がった」
は事実。
一方で、
「視聴率不振が原因で8話に打ち切られた」
とする直接的な根拠にはなりません。
むしろ放送開始前の時点ですでに撮影休止と初回延期が発生していたという時系列を考えると、「放送後に数字が悪かったので急に8話終了が決まった」と単純化するには無理があります。
私はここが、『ハケンの品格2』打ち切り説を判断するときの一番大きなポイントだと考えます。
話数だけを見ると短い。しかし制作時系列と全話視聴率まで見ると、「低視聴率による突然の打ち切り」という説明はかなり弱くなる。
検証記事では、この“都合のいい数字だけ切り取らない”姿勢が大切ですよね。
最終回は打ち切りっぽかった?第7話から物語は明確に着地へ向かっていた
「8話しかないなら、最終回も急いで畳んだのでは?」
ここも気になるところです。
結論から言えば、2020年版は第7話から最終回へ向けたストーリー上のクライマックスを組み立て、最終第8話で主要人物の進路まで描いています。日本テレビ+1
第7話では、AIが算出した人員削減候補に東海林武が入っていることが判明。
里中賢介は、会社を立て直して仲間を守るため、S&F直営コンビニのプロジェクトに取り組みます。日本テレビ
しかし、リストラ候補者の情報流出などによって社内は混乱。
それでもコンビニのパイロット店舗を完成させた里中は、プロジェクトの場でS&F本社から仲間とともに独立する意思を示します。
さらに春子に対して、公私ともに同じ方向を向くパートナーになってほしいという思いまで伝えました。WEBザテレビジョン
そして2020年8月5日の最終回。
中心になるのは、コンビニ事業で販売するアジフライです。
春子は働く女性や子育て中の女性をターゲットとする店舗にアジフライが必要だと考えますが、AIが算出した成功確率はわずか0.001%。
宮部社長はAIを信じ、春子は人間の感覚を信じます。日本テレビ
その対立は、まさかのAIと春子による囲碁勝負にまで発展。
ところが大前春子ですから、勝負の途中でも終業時刻になれば仕事は終了。
13年たっても定時退社への情熱だけはアップデートされていません。
ただし春子は別の方法でアジフライを届けようとしていました。
内覧会に訪れる本来のターゲット層へ提供するためにアジを用意し、会社の厨房で揚げ始めます。
ところが、その過程でトラブルが発生。
無敵に見えた大前春子が、人生で初めて「派遣切り」に遭うという、タイトルそのものをひっくり返す展開になります。日本テレビ
ここは検索すると少しややこしいんですよね。
「ハケンの品格 打ち切り」と調べていたはずなのに、劇中では春子本人が本当に切られています。
ドラマ終了の打ち切りと主人公の派遣切りを混ぜないよう、脳内ファイルは別フォルダ推奨です。
しかし春子は契約終了後も、自分自身の意思で仲間たちを助けます。
そして物語の最後では、里中がS&Fを離れて自らの道を歩み始め、さらに時間が進んだ後の登場人物たちも描かれます。
春子自身も、これまでの「スーパー派遣社員」とは別の夢へ踏み出し、演歌歌手・龍前寺アキ子として新たな姿を見せました。TV LIFE web+1

少なくとも物語上は、
- 東海林がAIによるリストラ候補になる
- 里中が会社から独立する決意を固める
- 春子が人生初の派遣切りを経験する
- 里中が会社に依存しない働き方へ進む
- 春子自身も派遣社員とは別の夢へ進む
- その後の時間まで描かれる
という複数の伏線や人物の進路が着地しています。
もちろん、「8話しかないため展開が速い」「もっとじっくり描いてほしかった」と感じる視聴者がいたとしても不思議ではありません。
ただし、最終回の構成が整っていること自体は、制作側が打ち切りを否定した証拠ではありません。
ここは事実と筆者の分析を分ける必要があります。
筆者として見ると、第7話で独立という大きな選択を提示し、第8話で春子・里中・東海林らの「会社との距離」を一気に決着させる設計は、少なくとも“途中で突然放送終了になって物語を投げ出したタイプ”とはかなり違って見えます。
2007年版と2020年版で何が変わった?「正社員vs派遣」から全員が不安定な時代へ
『ハケンの品格2』を話数だけで判断すると見落としやすいのが、13年間で作品のテーマそのものが変化している点です。
2007年版の大きな軸は、正社員と派遣社員の格差でした。
高い能力を持ちながら組織とは距離を置く大前春子と、「正社員であること」を強く意識する東海林武たちとの衝突によって、会社員社会の矛盾を描いていました。
ところが2020年版では状況が変わります。
AI導入やコスト削減が進み、派遣社員だけでなく正社員である東海林までリストラ候補になるのです。日本テレビ+1
ここに13年という時間の意味があります。
2007年版では、
「正社員は安定、派遣社員は不安定」
という対立構造が比較的分かりやすく描かれていました。
2020年版では、
「そもそも正社員なら安泰なのか?」
という問いへ進んでいます。
働き方改革、AI導入、アウトソーシング、副業など、新しい労働環境を意識したテーマが盛り込まれたシリーズでもありました。Mantan Web
私が会社員として特に面白いと感じるのは、2007年には派遣社員を強く意識していた東海林自身が、2020年にはAIに「削減候補」と判定されることです。
これは単なる懐かしキャラクターの再登場ではありません。
雇用形態そのものより、会社に所属する全員が変化の対象になった13年間を、東海林という人物で見せているように感じます。
さらに最終回では、スーパー派遣社員の春子自身も契約を切られます。
正社員の東海林も絶対安全ではない。
最強の派遣社員・春子も契約を失う。
そして里中は、会社に残ることを唯一の正解とせず、自分から外へ出る道を選ぶ。
この3人の結末を並べると、第2シリーズが提示した答えはかなり明確です。
「どの雇用形態なら安全か」ではなく、「環境が変わったとき、自分は何を武器に働くのか」へテーマが移った。
私はここが2020年版ならではのポイントだと考えています。
視聴率や話数の比較だけでは、第1シリーズに負けた続編という見え方になりがちです。
でも作品テーマで比較すると、2007年と2020年の労働環境の変化を利用して、同じ登場人物たちに別の問いを投げ直した続編だったことが分かります。
『ハケンの品格2』が全8話になった理由をどう考える?コロナ延期の影響は有力だが断定はできない
では最後に、「なぜ8話だったのか」を整理します。
筆者の見方では、コロナ禍による撮影休止と約2か月の放送延期が、2020年版の制作・編成に大きな影響を与えたと考えるのが自然です。
これは同時期のほかの連続ドラマにも放送延期や話数調整が発生していたことからも、十分に考えられる背景です。テレビ朝日+1
ただし、『ハケンの品格2』について確認できる情報だけでは、
「当初10話だった」
「コロナによって2話削られた」
「第2話の視聴率低下を受けて短縮された」
という因果関係までは確定できません。
ここは断定しないほうが正確です。
一方、低視聴率による打ち切り説については、より判断材料があります。
2020年版は初回14.2%。
第2・3話の11.9%が最低で、その後12~13%台へ戻り、最終回は12.6%。
全8話すべて2桁で、平均12.7%でした。Doraman+1
さらに、第1話放送より前の段階ですでにコロナによる撮影休止と放送延期が起きています。オリコンニュース(ORICON NEWS)
そして第7話から最終回にかけては、AIによるリストラ、里中の独立、春子の派遣切り、会社を離れた後の人生まで物語を進めています。日本テレビ+1
この三つを合わせると、
「視聴率が悪かったため、放送途中で急に終了させられたドラマ」
と説明するのは無理があります。
むしろ筆者としては、2020年という異例の制作環境でスケジュール変更を余儀なくされながら、8話で一つの結末まで運んだ作品と見るほうがしっくりきます。
何より皮肉なのは、『ハケンの品格』という作品そのものが「想定外の環境でも働き方を変えて生き残る人」を描いてきたことです。
13年ぶりの続編は、現実の制作現場でも撮影休止、感染対策、放送延期という想定外に直面しました。
大前春子だけでなく、番組そのものまで「予定どおりに働けない時代」を経験したわけです。
作品テーマと現実がここまで重なるとは、さすがのスーパー派遣でも資格欄には書いていなかったでしょう。
まとめ|『ハケンの品格2』は「全8話=低視聴率打ち切り」とは言えない
『ハケンの品格2』は2020年6月17日にスタートし、8月5日の第8話で最終回を迎えました。日本テレビ+1
2007年版が全10話だったため「2話少ない=打ち切り」と考えられがちですが、当初10話だった作品が視聴率不振によって8話へ短縮されたと確認できる事実はありません。
むしろ放送前には、新型コロナウイルス感染拡大による撮影休止が発生し、4月15日予定だった初回は6月17日まで約2か月延期されました。オリコンニュース(ORICON NEWS)+1
視聴率も第1話14.2%、最低となった第2・3話でも11.9%で、その後は12~13%台を推移。
最終回12.6%、全8話平均12.7%で、すべての回が2桁でした。日刊スポーツ+1
最終回では大前春子の初めての派遣切りだけでなく、里中賢介の新しい働き方や、春子自身の新たな人生まで描かれています。
そのため私は、『ハケンの品格2』を「低視聴率で突然打ち切られたドラマ」と見るより、コロナ禍による異例の制作環境を経て全8話で完結した作品と捉えるのが妥当だと考えます。
13年ぶりに帰ってきたスーパー派遣・大前春子。
最後まで見たら、まさか検索しているこちらが「演歌歌手になる未来までは聞いてません」とツッコむ側になるとは思いませんでした。
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よくある質問
『ハケンの品格2』は視聴率が悪くて打ち切りになったのですか?
視聴率不振を理由に途中で打ち切られたと確認できる事実はありません。
平均世帯視聴率は初回14.2%、最終回12.6%で、全8話すべて2桁を記録。全話平均は12.7%でした。日刊スポーツ+1
なぜ『ハケンの品格2』は8話しかないのですか?
2020年版は新型コロナウイルス感染拡大の影響で撮影が休止され、4月15日予定だった放送開始が6月17日まで延期されました。オリコンニュース(ORICON NEWS)+1
ただし「当初10話だったものを正式に8話へ短縮した」と確認できる情報はないため、コロナ延期が2話減少の直接原因だったとまでは断定できません。
『ハケンの品格2』の最終回で大前春子はどうなりましたか?
春子は人生で初めて派遣契約を解除される展開を迎えます。
その後も自分の意思で仲間たちを助け、物語の終盤ではスーパー派遣社員とは異なる新たな人生へ進んだ姿が描かれました。日本テレビ+1
執筆:日暮ツムギ

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