『BLACK TORCH』に公式な打ち切り発表はありません。全5巻・全19話で完結した事実はありますが、終了理由は非公表であり、短期完結を示す状況だけから打ち切りとは断定できません。
漫画は2018年7月に完結しましたが、約8年後の2026年7月にはテレビアニメが放送開始。今回は「なぜ打ち切りといわれるのか」を、確認できる事実と推測を分けながら整理します。
『BLACK TORCH』は打ち切り?結論と連載終了までの経緯
結論から言うと、『BLACK TORCH』が「人気低迷などを理由に打ち切られた」と公式発表された事実は確認できません。
確認できるのは、タカキツヨシさんによる漫画『BLACK TORCH』が全19話・単行本全5巻で完結していることです。
少年ジャンプ+の公式作品ページでも現在「完結済み」「JC全5巻発売中」と案内され、最終話は第19話「ONCE AGAIN」。公開日は2018年7月11日です。
まず、検索すると少し分かりにくい連載終盤の時系列を整理してみましょう。
- 『ジャンプSQ.』で連載開始
- 2018年春から少年ジャンプ+でも展開
- 2018年4月11日:第16話「サイの角のようにただ独り歩め」
- 2018年5月:第17話
- 2018年6月11日:第18話「Black or White」
- 2018年7月11日:第19話「ONCE AGAIN」で完結
- コミックスは全5巻
少年ジャンプ+では、第16話が2018年4月11日に公開されたことも公式ページで確認できます。第18話は6月11日、第19話は7月11日で、最終盤は月単位で公開されながら完結へ向かいました。
ここだけを見ると、
「紙媒体からWebへ場所を移して、新章スタートかな?」
と思ったら数か月後に最終回という流れなので、読者が「もしかして打ち切り?」と感じるのも理解できます。
会社員で例えるなら、「来月から新部署です」と異動した直後に「ではこの案件を納品してプロジェクト終了です」と言われるようなもの。
私ならExcelのセルを選択したまま、しばらく虚空を見つめます。
ただし、媒体移行後に短期間で終了したことと、打ち切りだったことは同義ではありません。
集英社や作者から終了理由そのものが明示されていない以上、ここは「打ち切り確定」ではなく、「短期完結になった経緯から打ち切り説が生まれやすい作品」と見るのが適切です。
『BLACK TORCH』は途中で放り出された未完作品ではない
「打ち切り」という言葉から、事件の途中で突然終了した漫画を想像する人もいるでしょう。
しかし、『BLACK TORCH』は少なくともストーリー上の決着を描いたうえで終了した作品です。
終盤では主人公・我妻弐郎と羅睺を中心に、物ノ怪の首魁である天鬼との対立が一気に最終局面へ進みます。
つまり、
「未完のまま連載が消えた作品」ではなく、「全19話という限られた長さの中で最終決戦と結末まで描いた作品」
という点は押さえておきたいところです。
ここを混同すると、「短い漫画=打ち切り」「打ち切り=未完」という二段ロケットで話が飛んでしまいます。
ネットの噂というもの、燃料を入れていないのに意外と遠くまで飛ぶんですよね。
なぜ『BLACK TORCH』は打ち切りといわれるのか?
公式な終了理由が公表されていないのに、「BLACK TORCH 打ち切り」と検索されるのはなぜなのでしょうか。
大きく見ると、全5巻という短さだけではなく、「媒体移行」「全19話」「終盤の展開速度」が重なっていることが理由だと考えられます。
理由1:ジャンプSQ.から少年ジャンプ+へ移った後、4話で完結した
もっとも「打ち切りだったのでは?」と思わせやすいのが、連載終盤の動きです。
『BLACK TORCH』は『ジャンプSQ.』から少年ジャンプ+へ展開し、第16話から第19話までが2018年4月から7月にかけて公開されました。
そして第19話で完結しています。
つまり、少年ジャンプ+で新たに公開された第16話以降だけを見ると4話で終了したわけです。
紙媒体からWeb媒体への移行自体は、もちろん打ち切りの証拠ではありません。
Web漫画から大ヒットやアニメ化へ進む時代ですから、「Webへ行った=格下げ」という考え方は、それこそフロッピーディスクくらい古い話です。
ただ、『BLACK TORCH』については媒体が変わった後に何十話も連載が続いたわけではありません。
そのため読者目線では、
「長期的な新展開のための移行ではなく、完結へ向けた措置だったのでは?」
という推測が生まれやすくなります。
とはいえ、集英社が「連載を畳むために少年ジャンプ+へ移した」と説明した一次情報は確認できません。
ここから先は推測です。
「移籍後4話で終わった」は事実。
「打ち切るために移籍した」は未確認。
この二つを分けておくことが、『BLACK TORCH』打ち切り説を検証するうえで非常に重要です。
理由2:バトル漫画として全5巻・全19話とコンパクト
『BLACK TORCH』は全19話、コミックス全5巻です。
少年ジャンプ+の連載終了作品一覧でも『BLACK TORCH』は完結作品として掲載され、公式作品ページからも全5巻であることが確認できます。
数字だけを見れば、かなりコンパクトな作品ですよね。
しかも作中には、
- 主人公・我妻弐郎
- 強大な物ノ怪・羅睺
- 公儀隠密局
- 物ノ怪
- 黒衣衆
- 弐郎の一族
- 人間と物ノ怪それぞれの立場
など、長期連載でも掘り下げられそうな設定が用意されています。
そのため初期から読んでいると、
「ここから仲間の過去も掘るんだろうな」
「敵側にもまだいろいろありそうだな」
と期待したところで、物語が最終決戦へ大きく舵を切ったように感じやすい。
世界観の広がりを想像させる設定と、実際の全19話という長さのギャップが、「もっと続く予定だったのでは?」という印象につながったと考えられます。
ただし、この点についても「全19話だから打ち切り」とは言えません。
短期連載として最初から構成されていた可能性も否定できない以上、話数だけで編集判断を推定するのは危険です。
理由3:第4巻から第5巻にかけて最終局面へ急速に収束する
『BLACK TORCH』で打ち切り感を覚えやすいポイントは、最終話そのものより最終決戦までのスピードでしょう。
第4巻付近では、羅睺と弐郎をめぐる状況、天鬼との対立、公儀隠密局や黒衣衆の動きなど、大きな要素が次々と前面に出てきます。
そして最終第5巻で決着へ。
全5巻を一気に読めば、テンポの速いバトル作品として比較的スムーズに読めます。
しかし連載を追っていた読者の場合、「まだ人物や組織を掘り下げられそう」と感じていた段階から終盤へ進むため、予定より圧縮されたような印象を受けても不思議ではありません。
ここについて私が重視したいのは、「終盤が速い」という作品構造と、「編集部都合で打ち切られた」という制作事情は別問題だということです。
前者は作品を読めば判断できます。
後者は関係者の証言などがなければ確定できません。
似ていますが、証明に必要な材料はまったく違うんですよね。
理由4:最終5巻には公式書誌上「EXTRA PAGES」がある
以前の記事では、最終巻に「キャラクター紹介やその後が書かれている」と読者レビューを根拠に紹介していました。
ただ、打ち切り説を検証する記事でここを強い根拠にするなら、より慎重に扱うべきでしょう。
確実に言える範囲では、集英社の公式書誌で最終第5巻に本編第16話から第19話と「EXTRA PAGES」が収録されていることが確認できます。
一方、そのEXTRA PAGESが「本来連載で描く予定だった設定を収録したものだ」と公式に説明された事実までは、これだけでは分かりません。
そのため、
「描けなかった大量の構想が巻末へ回された」
といった断定材料には使えません。
ここはむしろ、打ち切り説を調べるときの良い教訓になります。
単行本に設定資料や追加ページがあると、ファンとしてはつい、
「先生、本編でやりたかった話がまだ山ほどあったんですね……!」
と脳内ドキュメンタリーを始めたくなります。
私も始めます。
でも、そこで一度ブレーキを踏む。
公式に確認できるのはEXTRA PAGESの存在まで。そこから制作事情を決めつけない。
この姿勢が一番安全です。

『BLACK TORCH』は「打ち切り漫画」と呼ぶべきなのか?
ここまでの材料をまとめると、『BLACK TORCH』について確認できる事実はかなり明確です。
全5巻・全19話で完結し、ジャンプSQ.から少年ジャンプ+へ展開した後、第19話で終了した。物語自体には最終決戦と結末がある。
一方で分からないのは、「なぜそのタイミングで終了したのか」です。
人気、アンケート、単行本売上、編集方針、作者側の事情など、連載終了にはさまざまな要素が考えられます。
しかし、それらを『BLACK TORCH』の終了理由として公式側が明示していない以上、どれか一つを正解扱いすることはできません。
したがって私は、
「打ち切りだった可能性を完全には否定できないが、公式資料だけで打ち切り作品と断定することもできない」
という表現が最も妥当だと考えています。
そして、もう一段踏み込むなら、
「予定を縮小して完結した可能性も考えられるが、それを証明する一次情報は確認できない」
くらいが適切でしょう。
以前のように「縮小して完結した可能性が高い」とまで言うと、証拠より結論のほうが一歩前へ出てしまいます。
会社の会議なら「その“高い”の根拠、どのセルですか?」と聞かれるところです。
打ち切り記事でも同じ。
分からないものは、分からないまま残したほうが信頼できます。
「打ち切り」と「短期完結」は分けて考えたい
漫画について「打ち切り」と検索する人が本当に知りたいのは、単純なYES・NOだけではありません。
多くの場合、
「途中で終わったの?」
「ちゃんと結末はある?」
「人気がなくて終わったの?」
「続きは読めないの?」
という不安がセットになっています。
その意味では、『BLACK TORCH』を単に「打ち切り漫画」とラベル付けするより、
「終了理由は非公表だが、全19話で物語の結末まで描いた短期完結作品」
と説明するほうが実態を正確に伝えられます。
しかも、この作品はそこで完全に歴史が止まったわけではありません。
約8年後、思わぬ形で再び火が灯ることになります。
『BLACK TORCH』は2026年にアニメ化、8年後の再始動が意味するもの
漫画『BLACK TORCH』の最終話が公開されたのは2018年7月11日。
そしてテレビアニメ『BLACK TORCH』は、2026年7月4日に放送を開始しました。
少年ジャンプ+側でも現在、原作作品ページに「TVアニメ 放送中!!」と表示されています。
漫画完結から、ほぼ8年。
短期完結した漫画として考えると、かなり興味深い再始動です。
アニメ版は100studioがアニメーション制作を担当し、監督は馬引圭さん、シリーズ構成・脚本は市川十億衛門さん、キャラクターデザインは鈴木豪さん、音楽はやまだ豊さん。
オープニングテーマはSiM「FREEZE ME UP」、エンディングテーマはI Don’t Like Mondays.「Groooovy」です。アニメ公式サイトでも両テーマ曲が案内されています。
ここで大事なのは、
「アニメ化された=漫画が打ち切りではなかった」と証明されたわけではない
ということです。
漫画連載が終了した事情と、その後にアニメ企画が成立した事情は別だからです。
逆に、
「一度打ち切られた人気のない漫画なのに、なぜアニメ化?」
という考え方も単純すぎます。
約8年後にテレビアニメとして企画が動いたという事実から言えるのは、少なくとも2020年代になっても『BLACK TORCH』という作品に映像化する価値が見いだされた、ということまででしょう。
全5巻の短さは、アニメ化後にはむしろ強みになる
ここで私は、『BLACK TORCH』の面白い逆転現象に注目しています。
連載終了時には、
「たった5巻で終わった」
という短さが、ファンの残念ポイントになりやすかった。
ところが2026年にアニメから入る読者にとっては、
「全5巻で完結済みだからすぐ追いつける」
というメリットに変わります。
アニメを見て、
「羅睺と弐郎、この先どうなるんだ?」
と思ったら、原作を全5巻読めば最後まで確認できます。
これが80巻だと、本棚、財布、睡眠時間を集めた三者面談が始まります。
5巻なら週末でも狙える。
作品そのものは2018年から変わっていません。
しかし、テレビアニメ、動画配信、電子コミックを横断して作品へ入れる2026年では、かつて弱点に見えた短さが「新規ファンの入りやすさ」に変わっているのです。
これは『BLACK TORCH』の現在を考えるうえで、かなり重要なポイントだと私は思います。

アニメで原作の補完や続編は期待できる?
原作ファンとして気になるのは、
「せっかく8年後にアニメ化したなら、漫画で駆け足だったところも補完されるのでは?」
という点ですよね。
ただし、ここでも期待と事実は分ける必要があります。
2026年8月時点で、原作漫画の正式な続編が発表された事実は確認できません。
少年ジャンプ+でも原作は現在「完結済み」と扱われています。
したがって、
「テレビアニメ化=漫画続編決定」
「原作の先をアニメで描くことが決まった」
とは言えません。
新しいPVが出るたびに「これは続編フラグでは?」と椅子から立ち上がりたくなるのがアニメファンですが、公式発表が来るまでは座っておきましょう。
私も座ります。
私見:続編より「原作終盤の見せ方」に注目したい
個人的には、完全新作の続編があるかどうかだけでなく、アニメ版が原作終盤をどのように見せるかに注目しています。
『BLACK TORCH』が「打ち切りっぽい」と感じられる最大の理由は、結末が存在しないことではありません。
むしろ、そこへ向かうスピードです。
ならばアニメでは、
- 弐郎と羅睺の関係性
- 仲間たちとの会話
- 公儀隠密局側の動き
- 敵側の人物描写
- 最終決戦へ進む心理的な積み重ね
などに映像ならではの時間を使うことで、同じ結末でも受ける印象が変わる可能性があります。
これは原作へ新しい話を勝手に足す、という意味ではありません。
漫画では短い場面でも、声、音楽、表情、間が加われば人物の感情はより伝わります。
筆者としては、無理に「原作を超えた新エンディング」を狙うより、原作が速いテンポで駆け抜けた部分を丁寧に映像化すること自体が、一つの補完になり得ると考えています。
そしてそれが実現すれば、「打ち切りっぽかった」という過去の印象まで少し変わるかもしれません。
まとめ:『BLACK TORCH』は打ち切りと断定できない短期完結作品
『BLACK TORCH』には、公式な打ち切り発表は確認できません。
タカキツヨシさんによる漫画は全5巻・全19話で完結し、最終話は第19話「ONCE AGAIN」。少年ジャンプ+では2018年7月11日に公開され、現在も公式ページで「完結済み」「JC全5巻発売中」と案内されています。
「打ち切りでは?」といわれる主な理由は、ジャンプSQ.から少年ジャンプ+へ展開した後に第16~19話で完結したこと、全19話というコンパクトな長さ、そして終盤で物語が最終決戦へ急速に収束する構成にあります。
ただし、これらは短期完結だったことを示す材料であって、人気低迷などによる打ち切りを直接証明する材料ではありません。
「予定を縮小して完結した可能性」は考えられますが、その事情を裏付ける編集部や作者の明確な説明が確認できない以上、「可能性が高い」とまでは断定しないほうが安全でしょう。
また、本作は未完ではありません。
限られた話数ながら天鬼との対立を含む最終局面まで物語は進み、弐郎と羅睺の物語にも結末が用意されています。
そして漫画完結から約8年後の2026年7月4日にはテレビアニメがスタートしました。
原作漫画の正式な続編は2026年8月時点で確認できませんが、一度全5巻で完結した作品が約8年を経て再び新しい視聴者へ届き始めたことは確かです。
だから『BLACK TORCH』については、
「打ち切りだった漫画」と決めつけるより、「終了理由は非公表ながら全19話で結末まで描いた短期完結作品」
と捉えるのが、現在確認できる情報にもっとも忠実でしょう。
しかも連載当時には「もう少し読みたかった」と感じさせた全5巻という短さが、今ではアニメから入った人でも追いやすい長さへ変わっています。
2018年に消えたと思った火が、2026年になって再び灯った。
タイトルが『BLACK TORCH』だけに、こんなにきれいな再点火もなかなかありません。
よくある質問
『BLACK TORCH』は本当に打ち切りですか?
公式から「打ち切りだった」と発表された事実は確認できません。
全5巻・全19話で短期完結したことや、少年ジャンプ+で第16話以降を公開した後、第19話で終了したことから打ち切り説が生まれていますが、終了理由そのものは公表されていません。
『BLACK TORCH』の漫画は何巻・何話までありますか?
漫画『BLACK TORCH』は全5巻・全19話です。
最終話は第19話「ONCE AGAIN」で、少年ジャンプ+では2018年7月11日に公開されました。現在も公式ページでは「完結済み」「JC全5巻発売中」と案内されています。
『BLACK TORCH』に続編はありますか?
2026年8月時点で、原作漫画の正式な続編は確認できません。
一方でテレビアニメは2026年7月4日に放送を開始しました。今後、新作漫画や追加エピソードなどが発表されるかどうかは、公式情報を確認していく必要があります。
日暮ツムギ(ひぐらしつむぎ)
週末アニメウォッチャー兼・現役会社員ライター

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