『サイコメトラー』は打ち切りと公式発表された作品ではありません。2026年8月31日時点でも16巻や連載再開の告知はなく、15巻で事実上停止している状態です。
では、なぜ2014年を最後に漫画が止まったのでしょうか。15巻までの経緯、『でぶせん』への展開、朝基まさしのその後まで整理すると、「人気低迷で突然切られた」と単純には説明できない事情が見えてきます。
サイコメトラーの漫画は打ち切り?2026年8月現在の結論
結論からいうと、『サイコメトラー』を「打ち切り確定」と呼ぶのは正確ではありません。
2026年8月31日時点で確認できる状況を整理すると、次のようになります。
確認ポイント 現在の状況
打ち切りの公式発表 確認できず
最後に雑誌掲載を確認できる号 2014年38号
最新単行本 第15巻
15巻発売日 2014年12月5日
第16巻 発売確認できず
新規連載の再開発表 確認できず
シリーズ完結の発表 確認できず
2014年38号には安童夕馬・朝基まさしによる『サイコメトラー』が実際に掲載されています。現在公開されている作品情報でも最新単行本として案内されているのは第15巻で、発売日は2014年12月5日です。
ここで大事なのは、「打ち切り発表がない」からといって「公式に休載中」と断定することもできない点です。
明確な休載告知が現在も有効だと確認できるわけではありません。
そのため、本記事では「長期休載」という表現ではなく、
2014年以降、新規掲載が確認できず、15巻を最後に事実上の連載停止状態が続いている
と表現するのが最も安全だと考えます。
退職したのか、長期出張なのか、そもそも部署が消えたのか説明がないまま、デスクだけ十数年残っている感じですね。
ファンとしては「人事から一枚くらい紙を出してくれ」と言いたくなります。
なお、現在も『サイコメトラー』そのものの作品ページは残されており、Web上で既刊エピソードが読める状態です。
ただし、そこで表示されている2020年の日付は2014年以降に描かれた新作の連載日ではありません。既刊エピソードがWeb上へ公開された日付で、最新側に並ぶのも「Case.11 黒い山羊(10)」までです。
ここは検索すると意外と紛らわしいポイントです。
「2020年に更新されてる!復活してたの!?」と私も一瞬イスから浮きましたが、新作再開を意味する更新ではありません。
『サイコメトラーEIJI』から15巻まで何があった?
『サイコメトラー』の現在を理解するには、旧シリーズから振り返る必要があります。
原作は安童夕馬、漫画は朝基まさし。
最初のシリーズ『サイコメトラーEIJI』は1990年代後半から2000年にかけて展開され、コミックスは全25巻となりました。現在の著者紹介でも、朝基まさしの代表作として『サイコメトラーEIJI』全25巻と案内されています。
主人公は、物や人に触れることで残された思念を読み取る特殊能力「サイコメトリー」を持つ明日真映児。
映児が能力で得た断片と、刑事・志摩亮子の捜査や推理を組み合わせ、凶悪事件の真相へ迫っていくサスペンス作品です。
特殊能力ものではありますが、「触った瞬間に犯人の住所と電話番号まで全部表示されます」という便利アプリ仕様ではありません。
見えた情報をどう事件解決につなげるのかが面白さで、犯罪サスペンスと超能力設定を組み合わせたシリーズとして長く支持されました。
そして、このシリーズで特筆すべきなのが一度大きな空白を挟んで復活していることです。
旧シリーズ終了後、作品は長く動きが見えない期間を経ました。
しかし2011年、青年誌へ舞台を移して続編『サイコメトラー』として復活します。
新シリーズでも明日真映児と志摩亮子が中心となり、映児はダブりの高校3年生として再登場しました。
現在の作品紹介でも、「週刊少年マガジンの作品が週刊ヤングマガジンで復活した」という位置づけが明確に示されています。
この一度本当に復活しているという歴史が、現在までファンが完全には希望を捨て切れない理由です。
普通なら10年単位で止まれば、「まあ……終わったんだろうな」と心の中で閉店セールを始めますよね。
ところが『サイコメトラー』は、その常識を一度破って帰ってきた前科があります。
いい意味で信用できません。

復活後の『サイコメトラー』は単行本を重ね、2014年には15巻まで到達。
2014年8月18日発売の38号にも『サイコメトラー』が掲載されていました。
その後、第15巻が同年12月5日に発売。
しかし、そこから2026年8月31日まで第16巻の発売や新規連載再開を確認できない状態が続いています。
作品ページに掲載されている単行本関連のニュースも、第15巻発売の2014年12月5日が最新となっています。
つまり、「昔のネット記事が更新されていないから15巻に見える」という話ではありません。
2026年現在も確認できる作品情報上で、第15巻以降へ進んでいないのです。
なぜサイコメトラーは15巻で止まった?『でぶせん』との関係
では、なぜ『サイコメトラー』は2014年で止まったのでしょうか。
ここは、確認できる事実と推測を分ける必要があります。
大きな手掛かりになるのが、同じ安童夕馬・朝基まさしコンビによる『でぶせん』です。
『でぶせん』は、『サイコメトラー』シリーズでおなじみの福島満、通称「みっちゃん」を主人公にしたスピンオフ作品。
そして新連載は、2014年10月6日発売の第45号からスタートしました。新連載告知も2014年9月29日に出ています。
つまり時系列では、
- 2014年8月18日発売の38号に『サイコメトラー』掲載
- 2014年10月6日発売の45号から『でぶせん』連載開始
- 2014年12月5日に『サイコメトラー』15巻発売
となります。
『サイコメトラー』が表舞台から姿を消していく時期と、『でぶせん』が本格始動する時期がかなり近いわけです。
しかも『でぶせん』は完全な別世界の新作ではありません。
福島満という『サイコメトラー』のキャラクターを主役へ昇格させた、シリーズの延長線上にある作品です。現在の作品紹介でも、福島満が『サイコメトラー』でおなじみの人物であることが明記されています。
この流れから、
「本編を止めてスピンオフへ制作の軸足を移したのでは?」
と考えたくなるのは自然ですよね。
筆者としても、2014年の動きを理解するうえで『でぶせん』への移行はかなり重要だと考えます。
ただし注意したいのは、
『でぶせん』を始めるために『サイコメトラー』を終了した、と理由まで断定できる発表は確認できない
ということです。
時期が重なっているのは事実。
同じ原作・漫画コンビなのも事実。
同じ作品世界から生まれたスピンオフなのも事実。
しかし、「だから本編が打ち切られた」という最後の一本の線だけは、こちら側で勝手に描き足してはいけません。
会社でいえば、A案件を担当していた人が翌月からB案件の会議に毎日いる。
「たぶん配置転換だな」とは思います。
でも辞令を見ていないのに「A案件は業績不振で廃止された」と社内一斉メールを送ったら、だいぶ怒られます。
『サイコメトラー』についても同じです。
「人気低迷」「コンプラ」が打ち切り理由という説は本当?
『サイコメトラー』が止まった理由については、「人気が落ちた」「現代のコンプライアンスでは描きづらくなった」といった説明も見かけます。
しかし、どちらも終了理由として確定させる材料は確認できません。
まず、人気低迷説。
漫画の連載終了では人気や単行本売上が影響するケースもありますが、『サイコメトラー』について「人気低迷を理由に終了させた」という具体的な説明が確認できない以上、そこは推測にとどめるべきです。
まして、本編停止の直後には同じ世界のキャラクターを使った『でぶせん』が連載されています。
シリーズそのものを即座に畳んだというより、企画の焦点が本編からスピンオフへ移ったように見えるところが、典型的な「人気不足で全部終了」というケースとは違います。
次に、コンプライアンス説です。
『サイコメトラー』は犯罪を扱うサスペンスで、猟奇的な事件や重いテーマも作品の特徴でした。
そのため「今では同じ表現が難しいのでは」と考える読者がいること自体は理解できます。
ただ、これは2014年に新規掲載が止まった直接の理由を説明する証拠にはなりません。
もし表現環境の変化だけが原因だったのであれば、なぜ2014年のその時期だったのか、なぜスピンオフへの移行と重なったのかといった点も説明する必要があります。
「現代なら描きにくそう」と「それが連載停止の理由だった」は別問題なんですよね。
個人的には、打ち切り理由を探すときほど説明の気持ちよさを疑ったほうがいいと思っています。
「売れなかったから」「コンプラだから」「作者が忙しかったから」。
どれも一言で片付くので非常に気持ちいい。
しかし、気持ちいい説明ほど事実とは限りません。
残留思念は読めても、編集会議の議事録までは映児でも触れないでしょう。
サイコメトラー16巻はなぜ出ない?15巻で完結したのか
第16巻が出ない最大の理由は、単行本化する新規連載がその後確認できないためです。
少なくとも2026年8月31日時点で、第15巻の続きとなる新規エピソードの連載再開や第16巻発売は確認できません。
現在Web上で公開されている『サイコメトラー』も、最新側は「Case.11 黒い山羊(10)」です。
一方で、ここには少しややこしいポイントがあります。
15巻は「16巻へ続く途中で単行本が物理的に切れた」という状態ではありません。
少なくとも収録されている「黒い山羊」のエピソードは(10)まで公開されており、事件単位では区切りがあります。
つまり、
「15巻の最後で犯人がナイフを振り上げた瞬間に終了、続きは永遠に発売されず」
みたいな、読者の精神を直接破壊しにくるタイプの寸断ではありません。
ただしそれと、シリーズそのものが正式に完結したことは別です。
作品全体を締めくくる大団円や、「これが『サイコメトラー』最終回です」と分かる終了告知が確認できるわけではありません。
そのため、
「15巻までしかない」
↓
「15巻で完結したの?」
↓
「でも完結作品らしい終わりではない」
↓
「16巻は?」
↓
「十数年出ない」
↓
「つまり打ち切り?」
という疑問が生まれます。
これは検索する読者が混乱して当然です。
しかも現在のWeb版には2020年11~12月の日付で各エピソードが掲載されているため、時系列を知らないと「2020年まで連載していた?」と勘違いする余地もあります。
しかし、そこで公開されているのは既存エピソードです。2020年に「黒い山羊」の続編が新規執筆されたことを意味してはいません。
この区別をつけると、現在地はかなりスッキリします。
単行本は15巻まで。15巻収録事件には区切りがある。しかしシリーズ完結の確認はできず、新規掲載も長期間確認できない。
これが実態です。

サイコメトラー再開の可能性は?2026年までの動向から考察
では、再開の可能性はあるのでしょうか。
2026年8月31日時点で、『サイコメトラー』の新連載開始、第16巻発売、完結編始動などを示す発表は確認できません。
したがって、「近いうちに復活する」と期待させるような書き方はできません。
そのうえで、可能性を考える材料として注目されるのが、漫画担当・朝基まさしの『マイホームヒーロー』完結です。
朝基まさしは『でぶせん』の後、山川直輝原作の『マイホームヒーロー』を担当。
同作は長期連載となり、2024年7月29日に最終話を迎えました。
さらに最終巻となる第26巻が2024年10月4日に発売されています。
当然、サイコメトラーファンとしては思いますよね。
「朝基先生の大型連載が終わった……これは、まさか?」
私の脳内でも復活会見用の紙吹雪が3枚くらい舞いました。
しかし、ここは冷静にいきましょう。
『マイホームヒーロー』完結と『サイコメトラー』再開の間に、現在確認できる直接的なつながりはありません。
連載作品は漫画家一人のスケジュールだけで決まるものではありません。
『サイコメトラー』は安童夕馬と朝基まさしによる作品ですから、原作側、漫画側、編集側、掲載媒体など複数の条件がそろう必要があります。
「手が空いたら古い作品へ自動的に戻る」というほど漫画業界はExcelのオートフィルみたいには動いてくれません。
それでも、筆者が復活可能性を完全なゼロと断定しない理由はあります。
一つ目は、このシリーズそのものが一度長期間の空白を越えて復活した実績を持つこと。
二つ目は、15巻で物語世界そのものを完全に閉じたわけではないこと。
三つ目は、本編停止後にも『でぶせん』という形で同じ作品世界が使われていることです。
逆に、かなり重いマイナス材料もあります。
それが2014年から2026年までの時間の長さです。
一度昔に復活したからといって、「十数年たったから今回もそろそろ」という周期性が存在するわけではありません。
宝くじが昔当たった人に「そろそろまた1等ですよ」と言うようなもので、希望としては美しいですが分析としては雑です。
したがって、筆者としての現時点の評価は、
「再開できる設定上の余地は残っているが、再開を予測できる具体的な動きは確認できない」
となります。
「打ち切り漫画」ではなく「制作の焦点が移ったまま停止」と見る理由
今回あらためて2014年から2026年までの流れを並べると、一つ興味深いことが見えてきます。
『サイコメトラー』は、
本編停止 → 同じ世界の『でぶせん』 → 朝基まさしが『マイホームヒーロー』へ
という順序で制作の重心が移っています。
ここが、単純な打ち切り作品として扱いにくい最大の理由だと筆者は考えます。
もし2014年に『サイコメトラー』が終わった直後、制作陣が完全にシリーズから離れ、作品ページも関連展開も消えていたのであれば、「実質終了」と整理するのはもっと簡単でした。
しかし実際には、停止直後の2014年10月から福島満を主人公にした『でぶせん』が始まりました。
つまり、少なくともその時点では『サイコメトラー』の世界そのものを捨ててはいないんですよね。
ここから筆者が考えるのは、「本編が失敗したから即座に切られた」というより、
本編からスピンオフへ企画の焦点が移り、その後さらに別作品へ制作ラインが移った結果、本編へ戻るタイミングを失った
という可能性です。
もちろん、これは公表された終了理由ではなく、作品の展開順から見た考察です。
しかし、「コンプラで打ち切られた」など根拠の薄い説よりは、確認できる制作履歴を土台にして考えられます。
そして旧『サイコメトラーEIJI』の空白期との違いもここにあります。
以前の空白を経て2011年に復活した事実は、確かに希望材料です。
ただ現在は、その復活後に15巻が刊行され、スピンオフが連載され、さらに朝基まさしが別の大型作品を完結させるところまで時間が進んでいます。
つまり今回は、単純に「次のシーズンを準備している長期休止」と見るには空白期間が長すぎます。
だから私は、現状を「休載中だから待てば戻る」と表現するのも、「打ち切りだから絶対戻らない」と表現するのも、どちらも避けたいです。
最もフラットなのは、
公式な打ち切り・完結発表は確認できない一方、新規掲載も長期間確認できない事実上の停止状態
という整理でしょう。
推し作品の未来を断言できないのは、記事を書く側としてももどかしいです。
ただ、分からないところを「分からない」と残すのも検証記事の仕事だと思っています。
サイコメトリー能力がない以上、編集部の壁に手を当てても未来の連載会議までは見えませんからね。
まとめ:サイコメトラーは打ち切り確定ではなく15巻で事実上停止中
『サイコメトラー』について2026年8月31日時点の情報を整理すると、公式に「打ち切り」とされたことは確認できず、一方で2014年以降の新規掲載や第16巻も確認できないため、15巻で事実上停止していると考えるのが最も正確です。
2014年8月18日発売の38号には『サイコメトラー』が掲載され、その後2014年12月5日に第15巻が発売されました。現在確認できる作品情報でも、第15巻より後の単行本は案内されていません。
その一方、2014年10月には『サイコメトラー』の福島満を主人公とする『でぶせん』が始まっています。
そのため、公開されている経緯だけを見るなら、典型的な「作品世界ごと突然終了」というより、本編からスピンオフへ制作の焦点が移ったあと、本編へ戻らないまま長期間が経過したと見る余地があります。
そして朝基まさしが漫画を担当した『マイホームヒーロー』は2024年7月29日に完結しましたが、それから2026年8月31日までに『サイコメトラー』再開が決まったと判断できる告知は確認できません。
したがって、現状を3点でまとめるなら、
打ち切り確定ではない。
完結したとも確認できない。
16巻・新規連載は確認できず、事実上の停止が続いている。
となります。
一度長い空白を越えて復活したシリーズなので、「未来永劫あり得ない」とまで言い切る必要はないでしょう。
ただし今は、再開を前提に毎週検索してHPを削るより、「発表されたら全力で帰還祝いをする」くらいの距離感がちょうどよさそうです。
我々会社員には月曜朝という強敵がすでにいます。
推し漫画の未定まで毎週ダメージ判定を受ける必要はありません。
よくある質問
サイコメトラーの漫画は打ち切りになったのですか?
2026年8月31日時点で、『サイコメトラー』が打ち切りになったとする明確な発表は確認できません。
ただし2014年以降、新規掲載が確認できず、単行本も15巻で止まっているため、「事実上の連載停止状態」と整理するのが適切です。
サイコメトラー16巻は発売されていますか?
第16巻の発売は確認できません。
現在案内されている最新単行本は、2014年12月5日発売の第15巻です。Web上で公開されている既刊エピソードも「Case.11 黒い山羊(10)」までとなっています。
サイコメトラーは今後再開する可能性がありますか?
再開の可能性をゼロとは断定できませんが、2026年8月31日時点で再開決定を示す具体的な発表は確認できません。
過去に長い空白を経て一度復活した実績や、物語を再開できる余地はあります。しかし、それだけで今後の復活を予測することはできないため、現状は「再開未定」と考えるのが妥当です。
筆者・日暮ツムギ(週末アニメウォッチャー兼・現役会社員ライター)

コメント