『ブサメンガチファイター』は全6巻で完結しましたが、人気不振による打ち切りだったと断定できる事実はありません。
「えっ、ここで“完”なの? まだ世界観、めちゃくちゃ広がりそうですけど!?」
漫画版『ブサメンガチファイター』を最後まで読んで、そんな声が喉まで出た人もいるのではないでしょうか。
弘松涼さん原作、上月ヲサムさん漫画による本作は、コミックス第6巻が2021年2月25日に「完」として発売されています。
ところが約4年後の2024年12月25日には正式な続編『ブサメンガチファイターSSS』がスタート。さらに2025年にはテレビアニメ化され、吉岡しげるたちが映像でも帰ってきました。
つまり、「漫画が6巻で終わった」という事実はあるものの、作品そのものが不人気で切られ、そのまま消えたという説明では、その後の展開とうまく整合しません。
一方で、「最初から続編やアニメ化まで計画された戦略的完結だった」と断定できる材料もありません。
会社員的に例えるなら、いったん終了したプロジェクトが数年後に「やっぱり再始動します」と重要案件になって帰ってきた状態。
当時の会議録を見ずに「最初から全部計画通りでした!」と言ったら、上司から無言でExcelを送られてくるやつです。
この記事では、『ブサメンガチファイター』がなぜ打ち切りといわれるのか、全6巻での終了経緯、正式続編『SSS』、2025年のテレビアニメ化までを事実と推測に分けて整理します。
『ブサメンガチファイター』は打ち切りだった?
結論として、「人気低迷が原因で打ち切られた」と確認できる発表はありません。
漫画版『ブサメンガチファイター』は弘松涼さんが原作、上月ヲサムさんが漫画を担当した異世界転生作品です。
単行本は2018年4月25日に第1巻が発売され、その後、
- 第2巻:2018年10月25日
- 第3巻:2019年4月25日
- 第4巻:2019年10月25日
- 第5巻:2020年6月25日
- 第6巻:2021年2月25日
という形で刊行されました。
そして第6巻には明確に「完」と付けられています。
したがって、「漫画版が途中で休載したまま消滅した」「最終巻が出ないまま放置された」というタイプの作品ではありません。
ここは打ち切りを考えるうえで重要なポイントです。
第6巻では、しげるたちが転生した世界で暗躍する組織「オルドヌング・スピア」へ物語が接近。
誠司が仲間と情報を集めるため会社を設立し、そこへ仕事を求めて菊名リアが現れます。
リアの登場によって、しげるを冤罪へ追い込んだ白鳥京子につながる秘密や、カリナをめぐる謎にも踏み込んでいきました。
つまり最終巻は、「何の説明もなく突然ぶつ切り」というわけではなく、物語上の重要な局面まで描いたうえで完結しています。
ただし、それと読者が十分な完結感を得られたかどうかは別問題です。
このズレこそが、「ブサメンガチファイター 打ち切り理由」という検索が生まれた最大のポイントだと私は見ています。
なぜ『ブサメンガチファイター』は打ち切りと言われるの?
『ブサメンガチファイター』が打ち切りと疑われる背景には、終了そのものよりも、「まだ続きを描けそうなのに終わった」という読後感があります。
単純に巻数が6巻と短めだったから、というだけでは説明しきれません。
最終巻でも物語のスケールが広がっていた
主人公・吉岡しげるは34歳。
無実の痴漢容疑によって人生を狂わされ、無職の引きこもりになっていた男性です。
そんな彼がネットで見つけた「異世界へ行く方法」を試し、自分の能力を決めるステータス画面に遭遇します。
そこでルックスを-255まで落とし、「女性に触れるとHPが減る」といった強烈な制約を設定することで、通常では考えられないほど大量の能力値を獲得。
異世界では圧倒的な力を持つ「絶対神」級の存在となります。
設定だけ並べると、ゲーム開始5分でステータス画面をバグらせた廃人プレイヤーみたいですが、本作の軸は単純な俺TUEEEではありません。
しげるは圧倒的な強さを持ちながら、冤罪によって深く傷ついた人間でもあります。
聖華、誠司、リーズらと行動する中で、その強さを「自分だけが得をするため」ではなく、他者を助けるために使っていく。
この人間ドラマと異世界設定が絡み合うところに、本作ならではの面白さがあります。
そして漫画後半になるほど、物語は単純な冒険から、転生前の出来事や謎の組織、複数の転生者を巻き込んだ大きな構図へ広がっていきます。
最終第6巻でも白鳥京子、菊名リア、カリナなど、しげるの過去と現在をつなぐ重要人物が前面に出てきます。
そのため読者側からすると、
「よし、いよいよ本丸だな!」
と思った瞬間に「完」と表示されたように感じやすいんですよね。
RPGでラスダン前の町に到着し、宿屋でHPを回復したらスタッフロールが流れ始める。
そりゃコントローラーを置く手も止まります。
「絶対神」や組織など先を描ける設定が残った
本作には、しげる個人の問題だけでなく、異世界そのものを広げられる設定が複数あります。
特記事項によって能力を調整する転生システム、「絶対神」と呼ばれる圧倒的な存在、そして裏で暗躍する組織。
漫画版だけを読んでも、「この世界にはしげるたちが知らない何かがまだある」と感じやすい構造です。
だからこそ、6巻の完結は読者にとって「話が終わった」というより、
「ここから第2部じゃないの?」
という印象を残しました。
個人的には、これが打ち切り説のかなり大きな原因だと思います。
物語が広げようのないところまで描き切って終わった作品なら、「完結した」で納得できます。
逆に世界が広がっている最中に終われば、読者は自然に「なぜ?」を検索する。
『ブサメンガチファイター』の場合、その「なぜ?」に対して公式な終了理由が明示されていないため、「打ち切りだったのでは」という推測が入り込みやすくなったのでしょう。
掲載位置だけで人気不振とは断定できない
漫画の打ち切りを調べていると、「雑誌の後ろのほうに載っていたから人気がなかったのでは」という推測を目にすることがあります。
ただし、掲載位置だけから作品の人気や終了理由を確定することはできません。
雑誌ごとに掲載順の決め方は違いますし、制作状況やページ構成など複数の事情が絡みます。
アンケート結果や編集判断について具体的な説明がない以上、
「掲載位置が後ろだった」
↓
「人気がなかった」
↓
「だから打ち切られた」
と一直線につなげるのは危険です。
健康診断で体重だけ見て「全部健康ですね!」と言うようなもの。
せめて血圧くらい測らせてください。
したがって、掲載位置などは「打ち切りを疑われた要因」として考えることはできても、打ち切り理由の証拠として扱うべきではありません。

全6巻の終了はどんな完結だった?
漫画版の終わり方を考えるなら、「何巻だったか」以上にどこまで物語が進んでいたかを見る必要があります。
しげるは異世界転生後、聖華、誠司、リーズと出会います。
圧倒的な能力を持ちながら、女性に触れるだけでも大きなデメリットを受けるという極端な縛りを背負っているため、普通のチート主人公のようには振る舞えません。
そんな彼が仲間を助けながら冒険を続け、次第に異世界の裏側へ接近していきます。
終盤では、単なる「異世界で魔物を倒してレベルアップ」という物語から大きく変化。
しげるが現実世界で人生を壊される原因になった事件と、異世界で起きている出来事がつながり始めます。
第6巻では、誠司が仲間と情報収集を進めるため会社を設立。
そこへ現れた菊名リアをきっかけとして、白鳥京子やカリナに関する謎が掘り下げられます。
これは物語として無関係な寄り道ではなく、主人公の人生そのものに関わる核心部分です。
だからこそ、最終巻を読んだファンほど「まだ先がある」と感じやすかったのでしょう。
とはいえ、第6巻自体は正式に「完」として発売されています。
ここから整理できるのは、
漫画版『ブサメンガチファイター』という一つのシリーズはいったん完結した。
という事実です。
「完」とされている以上、少なくとも出版物としては未完扱いではありません。
しかし、作品世界全体を永久に閉じるタイプの完結でもなかった。
この絶妙な位置にあるから、「完結」と「打ち切り」が検索上で混同されやすくなったのだと考えられます。
続編『ブサメンガチファイターSSS』で打ち切り説はどう変わった?
『ブサメンガチファイター』の打ち切り説を考えるうえで、最重要といっていい出来事が正式続編『ブサメンガチファイターSSS』の登場です。
『SSS』は2024年12月25日に『月刊ビッグガンガン』2025年Vol.01で連載を開始しました。
原作は弘松涼さん。
漫画は上月ヲサムさん。
つまり、前作と同じコンビで物語が再始動しています。
単なるキャラクター再利用や別主人公のスピンオフではなく、しげるたちのその後を描く続編です。
前作第6巻発売が2021年2月25日ですから、単行本ベースでは約3年10か月後の復活。
読者からすれば「もう部署異動したと思っていた先輩が役員会議に戻ってきた」くらいのサプライズです。
『SSS』では前作の未消化要素が再び動いた
『SSS』では、しげるたちが表向きは人材派遣会社として活動しながら、人助けと悪の組織に関する情報収集を続けています。
そこで再び重要になってくるのが、仲間のリーズです。
『SSS』下巻では、リーズの正体が誠司が妹をモデルに作ったAI「ARISA」だったことが描かれています。
さらに、3人目となる「絶対神」が登場。
しげるたちはリーズを救うため、組織の分派「絶対神教オルドヌング・レイス」が占拠するエルドラッド城へ向かいます。
つまり『SSS』は、前作と関係の薄いおまけ作品ではありません。
前作で残されていた「絶対神」「組織」「リーズの秘密」といった材料を使って、世界観そのものを先へ進めています。
ここは非常に重要です。
旧作完結当時に読者が、
「この設定、まだ絶対続きあるでしょ」
と感じていた余地が、数年後に本当に続編になったわけです。
ファンの「まだ終わってない気がする」という直感、わりと仕事しています。
『SSS』は2025年に上下巻で完結
『ブサメンガチファイターSSS』は長期シリーズではなく、コミックス上下巻でまとまっています。
上巻は2025年6月25日発売。
下巻は2025年10月24日発売で、「完」と明記されています。
雑誌掲載では2025年9月25日発売号で最終回を迎えました。
これによってシリーズは、
全6巻の旧作
↓
数年の期間
↓
上下巻の正式続編『SSS』
という少し珍しい形になりました。
ここから分かるのは、「旧作第6巻で作品世界そのものが完全閉鎖されたわけではなかった」ということです。
一方で注意したいのは、続編が存在することと、2020年ごろの終了理由が判明したことは同じではない点です。
『SSS』が後から作られたからといって、
「旧作は最初から2024年の再開を予定して区切った」
とは限りません。
そのような計画が当初から存在したと確認できる情報がない以上、そこまで踏み込むのは推測になります。
ここを混ぜないことが、打ち切り説を正確に整理するうえで大切です。

2025年のテレビアニメ化は何を意味する?
さらにシリーズは、2025年にテレビアニメ化されました。
放送は2025年7月6日からTOKYO MX、サンテレビなどで開始。
第12話は2025年9月21日に放送され、全12話のシリーズとなりました。
主人公・吉岡しげる役は諏訪部順一さん。
主要キャラクターでは、
- 聖華:稲垣好さん
- 誠司:白石兼斗さん
- リーズ:内田真礼さん
が担当しています。
スタッフは監督が曽根利幸さん、シリーズ構成が猪原健太さん、キャラクターデザインが松元美季さん。
プロデュースはEGG FIRM、アニメーション制作はWHITE FOXです。
漫画の最終第6巻が発売されたのは2021年2月。
そこから4年以上たってテレビアニメが放送されたわけです。
旧作完結直後しか知らない人からすると、
「え、あの漫画、アニメになったの!?」
と時間差で驚いたケースも多かったはずです。
そして面白いのが、アニメ化と『SSS』がほぼ同時期に動いていること。
テレビアニメ化が公表された際には、『ブサメンガチファイターSSS』の連載開始もあわせて告知されました。
つまり2024年末から2025年にかけて、シリーズ全体が再び大きく展開されたことになります。
これは少なくとも、作品が2021年の第6巻完結をもって商品・コンテンツとして完全に見放されたわけではないことを示しています。
もちろん、
「後からアニメ化された=旧漫画は絶対に打ち切りではなかった」
という証明にはなりません。
コミカライズ終了後、時間を置いて別の事情からアニメ化や再展開が決まる作品はあり得ます。
だから私は、アニメ化を「過去の打ち切り疑惑を否定する決定的証拠」と見るより、
『ブサメンガチファイター』という作品には、第6巻完結後も再び展開できる価値が残っていた事実
として捉えるのが適切だと思います。
ブサメンガチファイターの打ち切り理由をどう考える?私の見解
ここからは、確認できる経緯を踏まえた私見です。
私は『ブサメンガチファイター』を、「打ち切り理由が判明している漫画」の一覧へ入れるのは適切ではないと考えています。
理由はシンプル。
「人気低迷だった」「売上が原因だった」「アンケート順位で終了した」といった具体的な終了理由が確認できないからです。
作品が短く終わったこと。
読者が唐突さを感じたこと。
実際に出版社側から打ち切られたこと。
この3つは、それぞれ別の話です。
ネット上ではこの3人、気付くと同じ名字になっています。いつ入籍したんでしょうか。
「打ち切りっぽさ」は終了タイミングから生まれた
私が最も大きいと感じるのは、漫画版が終わった時点で物語が縮小しておらず、むしろ拡大していたことです。
物語後半では、しげるの過去、白鳥京子、カリナ、菊名リア、謎の組織などが次々につながっていきます。
「そろそろ風呂敷を畳むぞ」という終盤というより、「さらに大きい風呂敷出してきたな」という段階です。
そこから第6巻で完結すれば、「予定より早く終わった?」と疑われるのは自然でしょう。
つまり、「打ち切り説」が生まれたこと自体には十分な理由があります。
ただし、打ち切りっぽく見えることと、打ち切りだったと確認できることは違う。
ここは明確に区別しておきたいところです。
続編『SSS』は旧作の余白が本物だったことを示した
さらに興味深いのが、旧作で「まだ続けられそう」と感じられた要素が、実際に『SSS』で使われたことです。
リーズの秘密。
新たな絶対神。
組織の分派。
こうした展開を見ると、旧作終了時に世界観そのものが行き止まりになっていたわけではありません。
読者が抱いた、
「これ、まだ先ありますよね?」
という感覚には、物語構造上ちゃんと理由があったことになります。
ここが『ブサメンガチファイター』の面白いところです。
普通なら「続きがありそうだった」で終わる話が、本当に数年後に続きを描いてしまった。
推し作品の墓参りをしていたら、本人が後ろから「何してるんですか」と声をかけてきたような復活劇です。
それでも「戦略的完結」とは言い切らない
一方で、私は「最初からすべて計画されていた」という説明にも慎重であるべきだと思います。
旧作が完結した。
後から正式続編が始まった。
さらにアニメ化された。
この3つは確認できる事実です。
しかし、
「旧作終了時点で数年後の『SSS』とアニメ化まで決まっていた」
となると話は別です。
当時からそうした長期計画が存在したことを示す材料がなければ、事実としては扱えません。
むしろ『ブサメンガチファイター』から学べるのは、もっと現代的な作品展開の面白さだと思います。
一度完結した漫画でも、それが必ずしもIP全体の終了を意味するわけではない。
電子書籍で旧作へアクセスしやすくなり、アニメ化によって何年も前の漫画へ新しい読者が入る時代です。
旧作を読み直したファンと、アニメから入った新規ファンが同じタイミングで続編『SSS』を知る。
2024年末から2025年の展開は、まさにそんな「時間差再始動」の形になりました。
個人的には、『ブサメンガチファイター』を単純な「6巻で打ち切られた漫画」と呼ぶより、
「全6巻で一度完結した後、数年越しで正式続編とアニメ化へつながった作品」
と表現するほうが、現在までの経緯を正確に伝えられると考えています。
まとめ|ブサメンガチファイターは打ち切り確定ではない
『ブサメンガチファイター』の漫画版は、2021年2月25日発売の第6巻で「完」となっています。
そのため漫画版そのものが終了したことは間違いありません。
ただし、人気低迷や売上不振などを理由として強制的に打ち切られた、と断定できる情報はありません。
終盤でも白鳥京子やカリナ、オルドヌング・スピアなど物語を広げられる要素が残っていたため、読者には「まだ続くはずなのに終わった」という印象が生まれました。
この完結感の弱さが、現在まで「打ち切り理由」を検索される大きな原因と考えられます。
そして2024年12月25日には、同じ弘松涼さん・上月ヲサムさんによる正式続編『ブサメンガチファイターSSS』がスタートしました。
『SSS』は上下巻で展開され、下巻は2025年10月24日に「完」として発売。
さらにテレビアニメ『ブサメンガチファイター』も2025年7月6日から放送され、全12話が展開されました。
この経緯を踏まえると、現時点で最も無理のない答えは、
「漫画版は全6巻でいったん完結したが、打ち切り理由は明示されていない。その後に正式続編とテレビアニメ化が実現しているため、“人気不振でシリーズごと消滅した作品”と決めつけることはできない」
となります。
第6巻を読んだ当時、「俺たちの戦い、ここで本当に終わるの?」と天井を見つめたファンにとっては、結果的にその予感が当たりました。
「完」は作品世界の永久閉店ではなかった。
推し作品を何年も待ってしまう側としては、この事例だけでも希望の燃料をタンク半分くらい補給できますよね。
よくある質問
『ブサメンガチファイター』は人気がなくて打ち切られたのですか?
人気低迷が理由だったと断定できる情報はありません。
漫画版は第6巻で正式に「完」となりましたが、その終了理由として売上不振やアンケート低迷などが明示されているわけではありません。
さらに後年には正式続編『ブサメンガチファイターSSS』とテレビアニメ化も実現しています。
漫画『ブサメンガチファイター』は何巻で完結していますか?
漫画版『ブサメンガチファイター』は全6巻です。
最終第6巻は2021年2月25日に発売され、「完」と明記されています。
その後は正式続編『ブサメンガチファイターSSS』が上下巻で刊行されました。
『ブサメンガチファイターSSS』はスピンオフですか?
『SSS』は前作の世界と登場人物を引き継いだ正式な続編です。
2024年12月25日に連載が始まり、弘松涼さんが原作、上月ヲサムさんが漫画を担当。
リーズの秘密や新たな「絶対神」など、旧作で残されていた世界観をさらに掘り下げています。
日暮ツムギ/週末アニメウォッチャー兼・現役会社員ライター

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